【第49回アカデミー賞 衣装デザイン賞受賞】
フェデリコ・フェリーニが実在の性豪ジャコモ・カサノバの生涯を映画化した作品。英国アカデミー賞で美術賞と衣装デザイン賞を受賞、アカデミー賞では脚色賞と衣装デザイン賞にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した。
めくるめく変態ワールドって感じで楽しかった。フェリーニはイマイチ合わないと思っていたが、ここまでくると楽しい。豪華な衣装、美術も見もの。
豪華絢爛という言葉が相応しいやりきりっぷり。その世界観も演出も主演のドナルド・サザーランドも全て胸焼けしそうなくらい濃い!
終盤、急な老けっぷりに頭が追いつかなかったが、実際晩年のカサノバは使用人たちからも嫌われて哀れな最期を迎えたらしい。
ヴェネツィアの巨大な女神像、一時間に何回ヤれるか競争、人形とのセックス…フェリーニの創造力に感服するしかない二時間半だった。好きかどうかは別にしてこんなのフェリーニにしかできない。
あとサーカスの大女のくだり、本筋にはあまり関係ないけど、やっぱりフェリーニってサーカス好きなんだなぁと。愛を持った描き方だよな。
胸焼けするほど濃い世界観で綴られる変態性愛ワールドがみたかったら大満足の作品。やっぱりそこまで好きではないけど一番フェリーニが好き放題していてなかなか楽しい作品だった。おもしろい。