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花束みたいな恋をしたの映画ファンのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.6
『最後から2番目の恋』『結婚のタイミングに合わなかった』、そんな素晴らしいコメントがありましたが、その通りだと思う。

『人生で最高の恋』は結婚相手、そして麦や絹のような4年以上付き合う恋がその前にある。

長く付き合って恋愛感情が情に変わっていくなかで、ふと結婚を意識する時がある。

でもどうしても相手の言葉や行動が自分が感じている幸せな生活と合わないとか、自分にやりたいことがあって人生のチャレンジを優先させたいとき、最後から2番目の恋は終わる。

絹の『あれ?ちょっと違う』っていうのも、結婚までのプロセスにおいて掛けられる言葉が彼女のイメージと違って、その後の生活が想像出来なかったような気がする。

麦と絹、お互い嫌いで別れるわけじゃない。むしろお似合いの2人。
この2人が出会う前に、最後から2番目の恋をしていたら、結婚できていた。

結婚前の大恋愛は、相手を思い遣る大切さを学び、自分を見つめ、どんな相手が長い人生の道を歩く上で自分に合っているのか、そんな直感を磨くもの。そしてこの恋愛を経験して、その後に出会う相手への掛ける言葉や接し方が変わり、人間性が成熟する。だから次に出会う運命の人との結婚の可能性は高い。

そう想うと、大恋愛をしてきた麦と絹は、一生色褪せる事のない思い出とともに、これから素敵な結婚相手を見つけるんだろう。

少しだけどこのストーリーに自分の体験と似たところがあって昔を思い出す幸せをもらった。