にく

花束みたいな恋をしたのにくのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.7
土井裕泰『花束みたいな恋をした』。独白の続く冒頭を見てどうなることかと心配してたら見事に着地した。ちょっと長いけど。ただ、自分が恋愛とか結婚とか就職とか全く無縁なので、皆楽しそうだなぁというガラス越しの感覚。ずっと一人でも何とか少し楽しく生きてますよみたいな映画ないかなないよな。
 『ステラ・ダラス』のラストにおけるバーバラ・スタンウィックの気持ちというかね。そういえばあの窓は見事なスクリーンだなぁ。

 一つにはこれが男女各々のモノローグに始まり、二人が出会い会話劇となり、次第にそのやり取りにずれが生じ始め、最後には視線すら交わされないパントマイムとして終わるという構造を持っていて、二つ目にはそのような状況の変化に応じて衣装が変化するというコスチュームプレイでもあるということ。
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