駅で泣きながら立ってるリクルートスーツ姿の彼女。抱きしめる彼。ナレーション「彼女は連日、圧迫面接を受けていた」
ここで爆笑した。
これは自分にとって完全なる「嫌い好き」映画だった。記号的かつ表層的でなんかムカつく。……でもそんなにいろいろ言ったって、どうせ映画の中のファンタジー。何度しくじっても学習せずに「終電行っちゃう〜」と夜中にドタドタ走り回るような、時間管理と自己管理と危機管理の欠如した詰めの甘い人間たちの就活なんて当然上手くいくわけない。……でもそんなふうに重箱の隅を突くような見方が、別に正しいとも思えない。
なぜだろう。共感も憧れもノスタルジーも感動も全くないのになぜか、心から嫌いにはなれない。押井守に気づいた時の有村架純のリアクションは100点だった。