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花束みたいな恋をしたのkazataのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.0
『二重生活』からの菅田将暉つながりで今年大ヒットした本作を興味本意でウォッチ!

現代の"フツー"の(と言いながら決して普通ではない気もするが…)若者カップルの"麦くん"と"絹ちゃん"が付き合ってから別れるまでを淡々と綴った映画で、特に物語らしい物語はなく、ひたすら"恋愛あるある"と言うか"こんなこといいな&できたらいいな"を並べまくった印象。

(ただ"終電逃してからのオール"を頻繁にしていたあの頃が懐かしくなったのは事実)

(文化系な人なら共感できるだろう"記号"と言うか"情報"の多さで勝負している感じだけども…ここまでサブカルオタク気質な人は確かに世間一般的な幸せは得られないかもね……まぁ「別にそんな"常識的な"幸せなんて興味ねーぜ」と開き直って強がってみせてこそサブカルオタクの鏡だと思うけど 笑)

(会社勤めをしているからと言ってカウリスマキ映画を楽しめないヤツは、そもそも始めからそんなに映画に興味がないか、楽しむ余裕を失ってしまうほど過労な上に性に合わない仕事なんてさっさと辞めた方がいいレベルでしょ…)

(でも…あそこはカウリスマキよりキアロスタミの方がよくない?)

とりあえず、「自分と一緒の価値観な人といるのは心地良いけど、全然異なる見方ができる人と一緒にいることで自分の世界が広がったりする側面もあるから!」って言いたいのと、「別れた方が幸せな関係性だってある=何が何でも一緒じゃなきゃいけないことなんてない」というのは同感!

そして、思いがけず「オリンピックやるのは広告代理店じゃなくて選手だよ」と言ってしまう絹ちゃんの的確なツッコミがお見事!
(こういう前時代的なメンタリティのまま突き進んだ今年のオリパラの痛々しさと言ったら…絶望)

でもなんだろな…麦と絹はカラオケで絶対に歌わないだろうけどさ……何となくこの映画の世界観がORANGE RANGEの「花」っぽく思えて仕方ないんだよな(笑)
(って『いま、会いにゆきます』の土井監督だからか!個人的に全くセンスの合わない監督の一人です…)
(一見するとサブカル臭強めに思えるけどマインド的にはパリピと一緒じゃんって感じで…だから本作が広くウケたのかな)
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