あんな風な出会いの帰り道、僕は何となくはっぴいえんどのかぜをあつめてが流れてくる。
同じものを見て同じ気持ちを抱いて同じ価値観だと思っていた。
いや同じだったのは間違いないんだろうな。
けれど大人になるって、生きていくって理想だけじゃどうにもならなくて、理想と理屈の狭間で葛藤して二人は袂を分かち合う。
好きだから一緒にいたはずなのにね。
長くいればいるほど溶けていく二人の愛は、映画館でだんだん氷が溶けて行くドリンクみたいに、量はあっても薄味で虚しい。
その心の渇きは埋めるはずの相手は2人のためといって違う方向を向いて生きる。
2人のため。それはきっと呪いの言葉。
2人のためと言ったときは、別れを決意したときで、でもそれが2人をそこに永遠に縛り付ける。
あなたは忘れられない人。
恋人ができたんだ。君には似てもにつかないんだ。
君の調子はどう。
君の調子はどうだい。