つる

花束みたいな恋をしたのつるのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.9
あんな風な出会いの帰り道、僕は何となくはっぴいえんどのかぜをあつめてが流れてくる。

同じものを見て同じ気持ちを抱いて同じ価値観だと思っていた。
いや同じだったのは間違いないんだろうな。
けれど大人になるって、生きていくって理想だけじゃどうにもならなくて、理想と理屈の狭間で葛藤して二人は袂を分かち合う。

好きだから一緒にいたはずなのにね。

長くいればいるほど溶けていく二人の愛は、映画館でだんだん氷が溶けて行くドリンクみたいに、量はあっても薄味で虚しい。 

その心の渇きは埋めるはずの相手は2人のためといって違う方向を向いて生きる。

2人のため。それはきっと呪いの言葉。
2人のためと言ったときは、別れを決意したときで、でもそれが2人をそこに永遠に縛り付ける。  

あなたは忘れられない人。

恋人ができたんだ。君には似てもにつかないんだ。
君の調子はどう。
君の調子はどうだい。
つる

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