矢吹健を称える会

ダーティハリーの矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

ダーティハリー(1971年製作の映画)
4.2
 オープニングの射殺→調査のくだりのダイナミックな画面だけでノックアウト必至、さらにそのあとにやってくるのが有名な銀行強盗シークエンス。銀行と食堂の距離、アクションの明瞭さ、吹き上がる水柱、もう全部完璧。ここでのイーストウッドの(サンドイッチを口に含みながら)大股でゆっくり歩いてゆくさまを見て、例の台詞を聞いて、ニヤリと笑うのを目にした瞬間、ハリー・キャラハンという男が、控えめにいっても人類最強クラスの男なんだなと観客誰もが納得しているはずである。その後かなりボコボコにされるけど。演出が本当に素晴らしい。
 このあたりが「最適解」としてすごい一方、アンディ・ロビンソンの怪演(顔芸と悲鳴が最高)とスタジアムでのシークエンスはなぜここまでと言いたくなるほどの禍々しさがあって強烈。