女優の母が出版した一冊の自伝本から始まる物語。出版祝いに駆けつける娘は売れない俳優の旦那と孫娘を連れてくる。
これといって大した事件は起こらない。大女優として昔から娘を育ててきた母は娘を愛していたのか？
孫の女の子がおばぁちゃんは「魔法使いなの？」と尋ねる。おばぁちゃんは「そうよ」と。
孫は脚本家の母が書いた台詞をおばぁちゃんに言って母に「これは真実なの？」と尋ねる。
女優として役を重ね虚構の世界で生きてきたおばぁちゃんの自伝には嘘や真実が紛れている。でも、人間の記憶なんて曖昧で、極論、スクリーンに映った姿は全て虚像なのに人々は泣いたり笑ったりするわけで、真実なんてのは嘘と同じものでいいんじゃないの？
ってな着地で終わる、或るフランス一家。ハリウッドじゃこうはいかない
