ノラネコの呑んで観るシネマ

大仏廻国のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

大仏廻国(2019年製作の映画)
2.8
フィルムが現存しない戦前1934年の特撮映画を、自主制作でリメイクした作品・・・・のはずなんだけど、宝田明からはじまって特撮映画縁の俳優が大挙登場するコレは、ドキュメンタリー?再現ドラマ?劇映画?
色んな表現手法が折り重なった、カオスな作品だ。
まあ一番作りたかったのは、大仏が現代の東京を歩き回る部分なんだろうな。
歩き回るだけで何もしないけど。
監督の次回作が、やはり自主制作であの「大群獣ネズラ」の内幕を描く再現ものということで、心底日本の特撮映画が好きなのは伝わってくる。
だからコレは、基本的にファンメイドムービー。
劇映画として考えると、特に作劇と構成はもうちょっとやり方があったと思う。
しかし日本の特撮映画史に熱いオマージュを捧げ、思いの丈をぶつけた作品には、特撮者としてはもう何も言えねえ。
とりあえず、かわいいネズラちゃんも観に行くぜ。