トランスジェンダーの女性と、ネグレクトを受けている少女。反発し合う二人だが、やがて母娘のような絆が生まれ…。
思っていたより、内面描写が丹念に描かれてはいないが、むしろその余白部分をこちらの想像に委ねる事により、余りにも残酷なその現実を和らげてくれる効果があるのかとも思った。
一果の踊りに希望を見出し、同時にその未来をサポートする事で母性に目覚める凪沙。
自分を大事に想ってくれる人々に出会えたお影で、感情を取り戻していく一果。
しかし、私が気になったのは、一果の友人、りん。物質的には恵まれているが、一つずつ心の支えが無くなって行き、それが空になった時の彼女の結末が非常に悲しい。
ストーリーに余りにも救いが少なすぎて、気もちを持っていかれそうになったので、観る時は、自分の精神的なバランスを見極めてからの方がいいかもしれない…。