コートにサングラスで完全防御の鎧を身に纏っていたところから髪を切り必死に働き行動で自分は変わったとみせるとか、終始変わらぬ金髪で私は変わったと口先では言う実母とか、ヤンキー化とか、容姿や服装で上手く観客に変化をみせているが、容姿や服装によって特に差別されるLGBTを題材にしているのに、見た目の違いで観客に変化を印象付けようとするのに少し引っかかる気もする。仕方ないけど。
同時にせっかくナギサは本物の母性を手にしたのに、内面ではなく外見で表現しようとするところは、トランスジェンダーというか、本人にしか分からないジレンマみたいな物も感じる。
ナギサが性転換手術を受け絶対にバレたく無かった実家にまで乗り込み連れ戻そうとする、その姿に感銘を受けたのか不良とは縁を切り実母にも耐え中学を卒業する、ここのイチカの心の変化が全く描かれていなくて実母と笑顔で卒業の写真を撮るところにかなり違和感を感じた。
演出って難しいな。
逆に、友達が飛ぶシーンは精神的に限界を迎えて良いタイミングで素晴らしい演出で飛んだと思う。
監督も社会問題として捉えるのではなく、娯楽映画として楽しんでほしいと言っていたようだが、ドラマチックで最後まで飽きずに楽しんで鑑賞できた。
ホンダ シティ最終型
らんまにぶんのいち
