「どうか私をちゃんと罪悪感のある人間にしてください」
父親を刺し殺した容疑で逮捕された女子大生・環菜。容疑は認めるも、動機はそちらで見つけてください、と謎の発言をする。彼女のノンフィクションを書くべく取材にあたる心理士の由紀は担当弁護士の迦葉とともに彼女の心を開かせ事件の真相を解いていこうとするが…というお話。
原作既読ですが、端折られていたところが多かったので少しぼやっとした感じになってしまったのは時間的に仕方ないのかな。迦葉役の中村倫也、環菜役の芳根京子ちゃんはとても適役だったなと思いました。
環菜が心の中にずっと抑え込まれていた秘密が少しずつ見えてくるのと同時に、由紀と迦葉、由紀の夫の我聞の関係も明らかになっていく。
親が子供に与える影響の大きさ、そしてその恐ろしさ、どんな親でも容易に離れることなど出来ない子供の立場などいろいろと考えさせられます。
そして由紀たち3人の関係がやるせなくて切なくて、そして優しい。我聞さんの半端ない包容力も、迦葉の由紀に対する本当の気持ちも、どちらもとても愛情に溢れていて。
自分の心と向き合って本当の気持ちを口に出して伝えることの難しさと大切さをあらためて感じました。
