えちぜん

由宇子の天秤のえちぜんのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.6
最近の『やかましい正義』に疑問を投げかける、重量感たっぷりの映画。

ユウコ、ユウコ父、メイちゃん、メイ父、教師の遺族、TVクルーなど、それぞれの立場と正義。それだけで無限にディベイトできそう。正義の敵は悪でなく、また別の正義。ユウコの正義は「正直」が原点だけど、残念ながらそれで幸せになった人はいるのかな?

町山智浩さんが、ワタスも好きなダルデンヌ兄弟の作風に似てると言っていた。確かに、なるほどと思った。けれどダルデンヌの方は90分くらいでもっと短尺。そして切り取り方も最小限。けど本作はたっぷり2時間半で、濃厚かつヘビー級。好みで言えば、やっぱりダルデンヌかな( ͡° ͜ʖ ͡°)

まぁ、ワタスもこのように好き勝手にレビュー書いてるけども、これだって本作がとりあげる無責任なネットの書き込みとか、報道の偏った切り取り方などと、そんなに違わないのかもしれない。製作者側からすれば、「何も知らんのに適当なこと言って」なのかもね。・・・と、そう自問自答できる姿勢は大事だろうね。
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