何かもう最高に良かった!!「プリシラ」のいくつかのレビューで本作とセットで観ることをおすすめとあったので観てみたらめちゃくちゃ感動。もしエルヴィス・プレスリーの時代に生きていたら絶対に発狂してる自信ある。
オースティン・バトラーの全身全霊を捧げた渾身パフォーマンス。一気に好きになった。脚をくねらす独特の動きにあんなに心奪われるとは。エルヴィスが幼少期に影響を受けたブルースやR＆Bを融合させて独自のサウンドを作り出したことも知らなかった。感性とか時代の先端をいってたんだと知れたことも興味深かった。
パーカー大佐との奇妙な繋がりが物語の中心に据えられてるけど、まさしく光と闇で、搾取され続けて、何かおもちゃみたいに扱われた人生だったんだなと。エルヴィスはただただ歌うことが好きで、ファンを愛していて、自分の歌を世界中に届けたい、歌で自分を表現したいと願っていただけなのに、一人の人間の自分勝手な欲望の前に屈し続けた、籠の中でもがき続けるしかない鳥だったなんて、全く知らない姿だった。
プリシラとの関係も哀しかった。1番の理解者である母親を亡くして、ある意味プリシラがエルヴィスを理解している唯一のひとだったけど、プリシラがエルヴィスに別れを告げる場面。エルヴィスがプリシラに行かないでくれと泣きつくシーン、バックに流れる"Can't Help Falling in Love"。そしてエアポートでの、車の中のさよならのシーン。涙が止まらなかった。これは「プリシラ」でプリシラ視点の物語を観るのもものすごく楽しみ。
最後にエルヴィス本人の映像が流れるけど、まさに命を懸けて歌っているというか、もう本当に電撃を喰らったかのような衝撃で心を持っていかれた。"Can't Help Falling in Love"良い曲。しばらく聴くたびに思い出して涙出そう。
