YukiSano

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!のYukiSanoのレビュー・感想・評価

4.1
すべてのクリエイターが一度は通る年齢との折り合いと自意識の戦いが描かれる全クリエイター必見の青春の終わり映画。

何のために作っているのか?
誰のために?

それは働く1人1人、全てに言えるかもしれない。

満足にやりたいことを出来ていない不満と迫る時間との追いかけっこの中で自意識を拗らせてもがく主人公の姿は誰にでも当てはまる。

天才と自分を比べて落ち込む姿が愛らしくも、自分の鏡にも見えてくる。しかし、実は彼も若き天才なのだ。つまり天才も同じような悩みを持っているということ。

そこに勇気付けられながら、最後に辿り着く事実が生きることの大切さと切なさを実感させてくれる。

本当に描くべきは自分のエゴから生まれた自意識ではなく「自分自身」。

それは自分の周りの大切な人たちも含めた本当の自分と向き合うこと。全アーティスト必見の「答え」として心から感服した。

スターウォーズもSF大作である前にジョージルーカスの父との確執が産み出した個人的な物語だった。

抱き締めるべきは何なのか、それが描かれています。
YukiSano

YukiSano