せびたん

鬼火のせびたんのレビュー・感想・評価

鬼火(1963年製作の映画)
5.0
さて。10年ほどのブランクを経て映画鑑賞を再開してから2年少しが経ちました。
かなーり鑑賞力?映画力?が戻ってきたような気がするので、ずっと再鑑賞したかった本作に挑戦しました。

大学時代に映画サークルの仲間達と京大西部講堂で観たはずの作品です(ちなみに京大は私の母校…ではありませんっ!笑)。
メンバー各々に映画を観るときのそれぞれのベストポジションがあったから、劇場までは一緒に行くけど中に入ると別々、という訳わからん風習のあるサークルでしたので、本作もそれぞれのベストポジションに散らばって観たはずです。

かつては美形の青年だった主人公がアル中と鬱病で死のうとしている話でした。「ローラパーマー最後の七日間」を観たとき、本作のことを思い出したことを思い出しました。なんかややこしいけど。

サティの音楽がめちゃめちゃ映像と合ってまして、相乗効果でものすごい暗鬱な感じが出ておりました。観てから4日くらい経った今も、なんだか憂鬱な気分を引きずっております。

前に観たときは古臭くて暗い映画だな、と思ったんですが(スコアでいうも3.0くらい)、今回観ましたらオーソドックスなヌーベルバーグっぷりがツボ直撃でした。

考えてみれば以前観た時、主人公は私よりも歳上だったけど今ははるかに歳下。青春の終わりってこんなだよなあ、みたいな感じで主人公を青春時代の象徴として捉えることができました。

あ。話は戻りますが…。
ちなみに私のベストポジションは、スクリーンに向かってやや右側(通路横がベスト)、前から3~5列目あたりでした。

動体視力が衰えた結果、真ん中くらいで観ないと目が追いつかなかったんですが。幸いなことにバドミントンを始めてから動体視力がかなり回復し、映画鑑賞にもいい影響が出ております。今は再び3~5列目くらいで観れるようになりました。
膝もかなりよくなっており、あと半年もすれば都心の映画館へ行けるくらいまで体力が戻るかも、と期待しております。

これ観たら次は「ポケットの中の握り拳」を再鑑賞しようかなと。この2本は私の中でセットになってる作品なんです。買うしかないっぽいし、憂鬱な映画を所持することに不安がないわけではないのだけれど。貞子の呪いのテープを入手する気分?

スコアには思い出加点とヌーベルバーグ加点が含まれております。
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