賢太郎

バビロンの賢太郎のレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
5.0
劇場で「これ観に行くぞ」って鑑賞しに行ったの結構久々かもしれない。アムステルダムとかは「とりあえずこれ観てみる?」ってノリでたまたま行った映画だったし…

いや、デイミアンチャゼル監督ファンなのは認めます。はい。ただそれを差し置き「188分退屈しないでがっちり見切ることが出来た」って普通にめちゃくちゃ作品としてのレベル高いなって思うんですよね。

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明確に章が分かれているというよりは入り混じる無声映画、トーキーのハリウッドの盛者必衰の理を描いたようなスペクトル。主人公は3人と言っていいのかな、多分そうなんでしょうけどサブキャラクターのキャラも濃いからそれぞれの顛末が気になるような描かれ方をされていて、スポットライトの当て方も流石だなって感心しちゃいました。

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話は変わってところどころ『ララランド』のオマージュぽさもあるし。【マニーとネリーのテーマ】とかまさにそっちから派生したタイプの楽曲だし、【Coke Room】は全編通じてめちゃくちゃ1番印象に残るアップテンポのハマる曲だし。冒頭の【Welcome】の酒池肉林感も没入感という意味ではララランドのAnother Day of Sunと同じくらいインパクトあったし。楽曲は相変わらずめちゃくちゃイケてますよね。

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話の起承転結は正直栄華、上り詰めていく3人、ピークが衰え下降していく中でそれぞれある程度悲劇的な顛末が想像されるわけですが三者三様また違う結末が用意されていてこれも人生なんだな、と。


全編通してもイケてる映画だと思います。
いやあの要塞というかアヘン窟みたいなくだりのシーンは結末用に必要だったとは言えちょっとやり過ぎ感はあっだけど笑。そのせいで終盤心臓バクバクしながら観てましたしお寿司笑。

『ララランド』と比べたら遥かに大人向けというか、汚れや醜い部分も描き出していて家族で見るのはあまりおすすめ出来ないですね。しかしマーゴット・ロビーのセクシーさと言ったらもう。こういう役やらせたら右に出る者は居ないですね。最高!!
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