バビロンのraruwoのレビュー・感想・評価

ここ数年で一番観て良かった映画。熱狂が人生を支配する。時代と寝る、と言う言葉は言い得て妙だと思う。それは麻薬のように。規模感は全く違うが、「全裸監督」を観た時の感覚も近しいものがあった。平凡に生きる自分が決して不幸な訳では無い。だが、自らが映画の主役のようだった時間をやはり欲してしまう。この現実が実は虚構で、映画の中の自分が現実なのではないか。ずっと映画に浸っていたい感覚。マニーの涙が平凡な50男の私の胸に刺さる。