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アンテベラムのpepeのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
4.1
人種差別問題を真っ向から扱いつつ、サスペンススリラーとしての緊張感を保ったエンターティメントとしても仕上げていて圧倒された作品でした。

冒頭から描写されつづけるプランテーションの薄気味悪さは、それが時代錯誤な黒人差別をあからさまに描いているからだけでなく、描写によって次第にほのめかされてくる「もしかして」にさらにぞわぞわとさせられるからでした。

その予感ははたして的中するものの、はたして「そこ」でも、差別は歴然と存在していた。表立って足蹴にしないだけで、幾重もの無表情と無自覚に隠されているだけだった。その空恐ろしさはけれど、映画の中だけのことではないことを心に留め置かないといけない、とまた強く思い直しました。
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