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星の子のRENのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
3.5
天才子役と言われた芦田愛菜の素晴らしい演技。彼女はもう子役ではなく、優れた女優の1人として強い存在感を放っていた。
一般的に映画は主人公が子役だとしても主演は大人、というのがセオリーではあるが。しかしこの作品の主演は芦田愛菜。ここから「彼女は子役ではない」という確固たる意思が感じられた。
その点は監督自身も感じており、「子役としてではなく、女優として接した」と試写会のインタビューで答えている。

新興宗教に心酔する両親と、その娘の物語。どの登場人物にも終始モヤモヤさせられ、悩む主人公に対して違和感のある感情移入が促される。
歪み、貧困に落ち、周囲から異色の目で見られても、主人公にとっての大きなコミュニティである“家族”というものが大きく存在している。そこに希望を見い出せるか、それとも堕ちてしまったと捉えるかで作品への感想は変わっていくだろう。
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