マツタヤ

セイント・モード/狂信のマツタヤのレビュー・感想・評価

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)
3.5
自分の家から数百メートルほどのところに国道があるのだけれど、家のリビングにあるその国道方面に向いてる窓からは、数件見える民家の上に広がる空に何も景色を遮るものがないので自分はその景色の先には海が広がっているというちょっとした想像をして眺めてる。そうすると自宅がまるで海辺の家のような気がしてくる不思議。実際は海じゃなくて国道ですけど。

想像を膨らましたり空想を広げることで、現実とは違った世界に行けるのは幻想の素晴らしいところだと思う。
しかし、幻想を信じ続けることでそれを無理やり現実に変えてしまうのは狂気以外の何ものでも無い。

カールマルクスは宗教を民衆のアヘンと呼び、レーニンは宗教を麻酔薬とも言った。イコールそれが宗教の全てでは無いけれど、場合によって行き過ぎた空想とヒステリーに駆り立てられた結果はそれ以上の刺激剤であり幻覚剤であるかもしれない、まさしくこの映画のモードのように。

さて、こんな天気の良い日は海辺の家で窓から景色を眺めながら映画の感想を書こう、これは国道を海に変える天然由来成分の幻覚剤を生み出すワシの「力」じゃ!
(キャアアア
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