ゆき

プロミシング・ヤング・ウーマンのゆきのレビュー・感想・評価

3.9
前途有望

哀しいかな、痛快な物語ではあった。
鮮明に目に焼き付けられるピンクと青。幼稚園の時女の子と男の子で分けるときの色だった記憶がある。
下半身や口元の緩み、目線で“欲望”を露骨に見せつけらる演出。
追い立てるように音楽が感覚を鈍らせていく。
本気を出せばヘアセットもメイクも愛らしいキャシー。やけに少女趣味な衣装と装飾が目に留まった。何か意図しているのだろうか・・・
30歳の設定でキャリー・マリガンの配役は何が決めてだったんだろう。
擁護される側と揶揄される側の線引きは誰が決めるんだろう。
そんな考え事も頭によぎりながら、最終的には彼女の行動は誰が望んで、誰のためになっているのかどんどん見えなくなる。
一休みする瞬間もあるが、刺激の強いシーンがどかどかと続きパンチドランカーの気分。でも、いい疲労感だった。
「プロミシング・ヤング・マン」という言い回しは耳にしたことがあったが、今作のテーマ的にもいい塩梅の暗喩なんだろうなあ。
自分に多角的な雑学があれば意図する部分をもっと汲み取れるのかも。

なぜ女は怒ってはいけないのか?
×××
夜な夜なクラブに出向くキャシー。見知らぬ男の前で油断を見せて部屋へ上がるも彼女は身をゆだねることはない。かつては医学部に所属し成績優秀だったキャシーにはある秘密と目論見がある。
ゆき

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