すー

プロミシング・ヤング・ウーマンのすーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

メモ:まずはオチから。
逃げ切ろうとした犯罪者を逃げ切らせなかったこと。そしてあらかじめ用意していたメッセージがライアンに届くこと。そのメッセージの内容。それら全てがすごくシニカルでエッジが効いていて、キャシーらしいやり方だなあと思って素直に嬉しく感じた。
そう感じたその直後、キャシーはもうこの世にいないんだ、と思い出してすごく切ない感情に襲われる。そんなラストだった。

コロナで亡くなったコメディアンがコントをしている映像を観てて「あはは!」と笑った直後に突然もの凄い寂しさに襲われるあの感じ。少しそれに似ているかも。
そっか。この感情。キャシーのことをすごく好きになっていたんだ。と気づいた。

頭が良かったり強いゆえに楽な方に流れることが出来ない悲しさってあるよなあ。
ライアンの過去を知らずに過ごしていて、屈託ない笑顔を見せていたキャシーも本当のキャシーだし。過去に囚われて、死んだ友人を弔うために戦うキャシーもまた本当のキャシーだ。
どちらの人生も選ぶことができた。(ライアンという選択肢は無いにしろ)

観客はキャシーには慈しみ深くてとても優しい心が宿っているのを知っている。拘るだけでなく相手を許す選択もできる女性なのだ。

ああ切ない。また後を引くタイプの映画を観てしまった…。
全体的に胸糞なこの映画を手放しで好き!とは言えないんだけど、キャシーのことはとても好き、そんな不思議な評価です。

本当。なんか切なくなる。しゅん。
すー

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