ピロシキ

17歳の瞳に映る世界のピロシキのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
3.9
冒頭、舞台上で唄う主人公。彼女に向かって野次を飛ばす男子。その男子に水をぶっかけて反撃。思い返せば劇中で「女性が男性にやり返した」のは、これが最初で最後だった。バイト先のキンッモイ上司にも、バスでナンパしてきた知らない男にも、とにかく耐え続ける。親にも言い出せない秘密を抱えて向かうニューヨークへの旅、その真の目的を知る人は、他に誰もいない。

彼女たちの顔に束の間の晴れが戻ったとしても、結局現実は現実のまま。すごいね、よくがんばったね、なんて口が裂けても言えない。本当に勇気を出して変化を起こさなければならないのは、彼女たちではないはずだから。
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