おぺちょぺ

17歳の瞳に映る世界のおぺちょぺのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
4.3
スカイラーは現実には存在していないのではないか。制作陣が意図しているかは不明だけど、こう解釈するといろいろと腑に落ちる。若年層女性が望まない妊娠をした場合、スカイラーのような存在が近くにいることは、残念ながらほとんどありえないからだ。また、貧困の解決手段が売春しかなく、その役割をスカイラーに一任することで、エグさを緩和させたのでは......などと考えてしまった。

オータムがとにかくスカイラーへ頼りきりで、唯一の味方であるはずのスカイラーにすら酷い態度を取ってしまう場面がある。スカイラーが非現実的な存在であるからこそ、オータムの人間としてのリアリティがより一層際立っていた。

二度と観たくないけれど、観なければいけない映画だった。