じょうパン

17歳の瞳に映る世界のじょうパンのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
3.8
Netflixで配信終了になるので観賞しました。
リアルと言っていいのかは分からないけど、大きな展開がなく静かに物語が進んでいく感じがリアルでした。

◻️脚本
主人公の家族を見る感じ、こういう家族は世界にいっぱい存在するんやろなとは思いました。父親の立ち振る舞いを見てたら父親も昔、主人公の母親とかに強要したんだろうなというのが伝わってきました。それに対抗できない母親だというのをオータムは知っていたから優しそうな母親でも相談できなかったのかなと思いました。あとはまだ幼い妹もいるからだろうなとは感じました。ただ頼れるいとこのスカイラーがいて良かったなとは思いました。しかし現実では頼れる相手もいない人もいっぱいいると思うと辛いです。
またこの作品は男性の描かれ方がどれも気持ち悪く描かれていて怖かったです。アルバイトの上司の毎回手を舐めるのが意味不明でした。アメリカのアルバイトの仕組みは分からないけど、あんなバイトとっとと辞めたらいいのにと思いました。またNYに行くバスで出会った男性がダウンタウン(悪く言ったら危険な街)に誘っている時点で明らか下心しかないのが怖かったです。キスされただけでも嫌やけど、お金のためやと思うと悲しいというかもどかしさを感じました。なんでオータムはNYのボランティア施設を頼らなかったんやろ?なんか彼女の中での葛藤があったんやろうなぁ

◻️映像
多分この映画はフィルムで撮られていると思いますが、何故フィルムなのかが気になりました。フィルム=粗い=汚い からこの汚れた世界を表したかったのかなと個人的に考えました。
あとNYが映像であんな静かというか、暗く撮られているのご印象的でした。またNYの病院での質問のシーンのオータムの顔だけでカットを割って編集していないのが良かったです。
そっちの方が結構印象に残るし伝わってくるなと思いました。

◻️まとめ
正直、観てる序盤は胸とか体が痛くなりました。自分のお腹を叩いているシーンはきつかったです。ただこれは全人類が観るべき映画だなと思いました。確かに観てて辛いけど、そこから目を背けては駄目だと思うので是非観ていただきたい映画でした。

2024年 9本目
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