このレビューはネタバレを含みます
自室にはメダルが沢山飾ってあって、リビングではママがエクササイズしてて、パパはなんでも褒めてくれて。マリウスの家に溢れてる幸せオーラは、少し押しつけがましい。
フリーダはオフビートそのもの。自殺未遂の変テコ問題児と思われてるけど、色気づいたクラスメイトの女子よりも、よほど女の子らしく、無垢で繊細。部屋に置かれた色んな雑貨や、母への接し方でわかる。
スキーをしてるマリウスと、橋の上のフリーダが交差した時、垂直に恋が落ちてきた感じがした。
むずむずするスレ違いを経て、ラストシーンの牛の鳴き声で救われる。あれでもしフリーダがノッてこなかったら、マリウスはついに頭がおかしくなったと思われるよな。フリーダの、パッと明るいオレンジ色のミニドレス姿がとても可愛い。
「ヤる」よりも「愛し合う」がいいだろ？って言ってたイスラム教徒の友達が、「ほらな？」って顔して優しく彼らを見守ってたのがよかった。
みんなと同じように、お行儀よく、おしとやかに踊ることを求められても、心の中のオフビートを貫ける自分でいたい。
