rann

罪と女王のrannのレビュー・感想・評価

罪と女王(2019年製作の映画)
3.8
ホラー映画だった。
劇的な内容なのだけど,北欧映画らしくどこか淡々とした雰囲気で展開されていくので,異様な事態の割には起伏が少なく,そのチグハグさのせいで心を麻痺させられたような感覚になった。

これが男女,逆だったらもっと明確にアウト感が分かるのに,未成年男子と中年女性の関係だとグレー見えてしまうことについて,もっと考えてみたくなった。
自分の欲望を満たすために,相手の精神的弱点に漬け込む。
そんなことをするようになるから大人は狡いと言われるんだ。

一方で,社会的には立派な弁護士であり,アンネに救われた児童は確かにいるというのも人間の二面性を露骨に表現していて複雑な気持ちにさせられた。
自分を守るためとなると,我を忘れることができるのかもしれないなと思った。
rann

rann