余命僅かな父親と家を建てながら関係を立て直す、家族再生の物語。
じんわり沁みる感動作だった。父と息子の不器用な親子愛が涙を誘う、シンプルに心に響く家族ものの名作と言われるのにも納得。
父親を演じたケヴィン・クラインの抑えた演技と苦悩に満ちた表情、そして反抗期に荒れる息子サム(ヘイデン・クリステンセン)の端正なルックスから放つイノセントな雰囲気が良い。二人の演技が素晴らしかった。
男同士に多くの言葉は必要なくて、親子ならば尚更却って邪魔とさえ思える。生き様を見せるには、時間よりも密度だと言う事が良くわかる。
通してロケーションが抜群。家を建てるにも立地って重要だなぁ…
“海辺の家”ってだけで、ロマンティックだし なんだか幸せな家族がイメージ出来る。
…ただ、車は錆びちゃうだろうなぁ と現実的な事も考えたり、笑
ついついお尻に火がつかないと行動に起こせない事ってままあるけれど、何事にも遅過ぎるは無い、特に家族であれば尚更…
父の遺した家に降り注ぐ夕日の絶景と遺志を受け継いだ息子の行動が美しくて尊い。