d3

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のd3のレビュー・感想・評価

4.2
体制側に知性が残っている、と無邪気に信じられていた頃の寓話。
この時代の人たちが真剣に生き、議論を尽くしたにも関わらず、革命が成立しなかったおかげで、この国のバランスが無知と開き直りによって保たれていることが証明されてしまった。大衆と言語を共有しない運動は社会を変えることはない。大衆は閉鎖された知性を駆逐する。
言葉を媒体にして、熱情と敬意を交換できた時代は幸せであった。
全共闘と三島が共通の敵として認識していた社会の姿こそが現代の日本かもしれない。
d3

d3