Tetsuya

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のTetsuyaのレビュー・感想・評価

3.8
三島由紀夫さんってもっとエッジの尖ったピーキーなイメージを持っていたのだけれど、このドキュメンタリー映像を観て全く変わった。
穏やかで人の話を真っ向から受け止め、真摯に言葉を選びながら会話を繋ぐ。
私が思う仕事のできる人の条件、
「コミュニケーション力」と「それを支える豊富な知識」を高いレベルで融合したような人物でした。

その当時、思想の真逆な東大全共闘との討論なので、さぞや緊迫した言葉の応酬だろうと思ったら、いい意味で拍子抜け(笑)
その佇まいは自信に満ちていて、東大の後輩たちとの時間を慈しんでいるかのよう。

三島由紀夫さんがこの一年後に自ら命を立つことなく、その後国政の舞台に出ていたならば、日本の情勢はもっと違っていたのかもしれません。

ZOOMだのなんだのとリモートビジネス全盛の昨今ですが、実際に面と向かって同じ空気を吸い、言葉を交わすことの大切さを感じました。
Tetsuya

Tetsuya