ニッカ

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のニッカのレビュー・感想・評価

4.3
三島と東大全共闘による討論が映画の主軸となっているが、三島はもちろんこれに関わる人々の実際の肉声が聞けたのはとても貴重。

自分の拙い日本語では彼らの思想を上手く表現できるとは思えないが、右翼と左翼という一見相反する両者にもある意味での共通点があるということは理解できたように思う。

安田講堂事件など学生運動が最も盛んであったこの時代を本当の意味で理解するには、当時の若者の持つとてつもなく大きなエネルギーを知る必要があると思わされた。

この映画を足掛かりとして「政治の季節」といわれた60年代の日本、または世界をより深く理解したい。

また、当たり前であるが、戦後日本文化の集大成ともいえる三島の教養の深さには脱帽である。彼の小説をまた読み返してみようと思った。
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