図らずも、休業前最後の鑑賞となり、滑り込みで観ておいて良かったなと思えた作品。これを観たと観てないとでは、これからの自分の有りようが数ミリズレたんじゃないかと思う。
思想の良し悪しは別にして、とにかく三島由紀夫が真摯に討論に、そして学生たちに向き合っていることが素晴らしかった。本質の部分ではそこまで違ってはいない、でも共闘するかと言われたら、爽やかに拒否。そのスタンスも気持ちいい。
三島由紀夫と言えば、自決したことくらいしか知らないし、それがいかなる思想のもとだったのかは詳しく知らなかったが、編集がとてもわかりやすく、言葉の解説なんかも入るので、大変親切なドキュメンタリーで、あっという間だった。
言霊たちが気持ちよく行き交う時間。素晴らしい作品、そして人物たちだった。