ぬまざき

耳をすませばのぬまざきのレビュー・感想・評価

耳をすませば(2022年製作の映画)
3.5
おそらくジブリの「耳をすませば」のファンからしたらよく分からない話だろうが 漫画ファンには「あのセリフ! あのシーン! あ、ああ、チェリスト……??」となるかもしれない。絵でもヴァイオリンでもなくチェロに夢を見出すお話に変わっていた。(でも漫画にいたお兄ちゃん、お姉さんの話はほんのちょっぴり言及があるのでまあ漫画の世界線なのでしょう。)

面白いと思ったのが、主人公の雫の性格はそんなによくないこと。漫画で思春期の女の子の悩み・ドタバタ、を持ったまま大人になってしまった月島雫。でもそれは児童書(物語)を書きたいと思う人間には必要なものなのかもしれない。
周りの人間は「現実を見ろ」ともいうし、イタリアにいる聖司くんと会話するのは難しいし(1998年だからね)どん詰まりになる子どものような月島雫。そんな彼女を見守る親友夫婦、という構図がよかった。擬似的な家族。

なぜ音楽がカントリーロードではなく翼をくださいでなければならなかったのか、もストーリーを読めば伝わってくるしあるワンシーンでは本当に感動した。チェロってすごい、と思わされた。

エンドロールまで「耳をすませば」のお話でよかった!
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