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ミナリのtottsunのレビュー・感想・評価

ミナリ(2020年製作の映画)
3.5
「ミナリ」🎬28
1980年代、農業で成功したいと意気込む韓国系移民のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)は、アメリカ・アーカンソー州に家族と共に移住。広大な荒地とおんぼろのトレーラーハウスを見た妻は、夫の無謀な冒険に危うさを感じる。一方、しっかり者の長女アンと好奇心豊かな弟デビッドは新天地に希望を見いだし、デビッドは口の悪い破天荒な祖母とも風変わりな絆を育む。しかし、干ばつなどのために窮地に立たされた一家をさらなる試練が襲う。
職場で一緒に働いている大学生の子が今月末で卒業してしまう。今まで何度かランチしたり映画の話をしたりした。けど、映画を一緒に鑑賞したことはなく、せっかくなら最後一緒に鑑賞して締めたいね。ってことで候補がいくつか上がった中でこちらを選択しました。
ポスターの「アカデミー賞最有力!」っていう文字が印象的なため気にはなっていたけど…なんとなく予告だけではとっつき難い印象で誰かに背中を押してもらいたかったのかもしれない。だから本当にいい機会だった。
A24でおばあちゃんというと「フェアウェル」が浮かぶ。だけど…アカデミー賞系の作品とはあまり相性良くないことも多いためちょっと構えてしまった。
実際館内の客層は年齢高めで普段から映画に親しんでるのが感じられるような人たちばかりな雰囲気だった。
作品としては…なんか常に嫌な予感がどうしても頭をよぎってしまう。
そんな空気感を纏った作品だった。
全体の流れやみんなの演技は悪くはないし、素直に向き合うとしてみるけど…このシーンが意図することは?という裏の視点がないのか頭がぐるぐるしてしまった。
日本という島国のため彼らのような大陸に移り住む移民の気持ちがどうしても汲み取りきれない部分もあったのかもしれない。
でも夫婦は終始喧嘩が絶えないし、子供や祖母も巻き添えになったりするから不安が拭えない感じがした。
ポールの存在もとても不思議で彼自身の振る舞いや行動が違和感に思えたり受け入れられている自分がいたり気持ちの面で忙しかった。
果たしてこれは…希望はあるのか。
でもね、やっぱりおばあちゃんっていう存在は温かくて、でもなぜかちょっとくすぐったくて…
自分のおばあちゃんのことが何度も頭をよぎりました。自分が子供の頃にあやしてもらったことや、生活の知恵を教えてくれたことなど。
会えるうちにたくさん会わなきゃ。
私的には☆☆☆.5かな。
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