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MINAMATAーミナマターのmmmのレビュー・感想・評価

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)
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ウィリアム・ユージン・スミスというアメリカの報道写真家をとおしてみる水俣で起こったことについての話

本作はドラマ(フィクション)として仕上げているため、当時をそのままというわけではないが、
この問題を知るきっかけとして、あらゆえる面で過剰になり過ぎず受けとることができた気がする。
むやみに感動を煽るような感じがないことが良かった。

過去に沖縄戦の取材時に負傷したというユージン・スミス氏、
水俣病における問題について撮影をおこなっている際も暴行を受け、晩年まで後遺症に悩まされたという。
そんなおもいをしてまでレンズ越しに何をみて捉えようとしたのか、自分なりに思いをはせているところ。


劇中では、当時撮影された映像や写真が盛り込まれているが、水俣に住む人々に寄り添う姿勢や暗室作業へのこだわり
中でも自分の撮影した写真について被写体と読者に対して責任があるという言葉がとても印象的でした。

「入浴する智子と母」については、ある時期に著作権が智子さんのご家族に渡り長らく封印されていたとのこと。
この作品での使用に関しても智子さんのご家族やアイリーンさん、それぞれ思うところがあるようですが、当然のことです。
このことを知ったのは作品鑑賞後ですが、改めて敬意を払うとともに、その気持ちを含めてこの作品を記憶していきたいと思います。


エンドロールでは世界中で現在もおこっている公害についての記述があり、犠牲を払いながらの世の中の発展を続けること
そのことに疑問を抱きつつも、日々を過ごしていることについて
また、かつての総理が「克服した」なんて発言をしていたことも恥ずかしながら初めて知り、とてもショックを受けています。
日本人にもいいところはあるけど、都合の悪いことに蓋をしたり、外側だけ取り繕ったり、あまり深く考えなかったり
気軽に同調したり…嫌なところが目立って仕方ない今日この頃。

この作品は日本人キャストが出演しているけど、アメリカ(単独)作品なんですよね。
おそらく日本では、この切り口の作品は作れないかもしれない。
作れないというか作らせないというか…


文章もとっ散らかっているし、無知ゆえ、この作品についてどのように書くべきか悩みますが記録として
誤表記・誤認識などありましたらコメント欄よりご指摘いただけるとありがたいです。

(何に対して☆で評価したらよいか悩むところなので、今のところスコアはつけていません。)
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