故郷のモロッコかフランスに留学したが、卒業できずに不法移民として就労している男性が、滞在資格を得るために男性と偽装結婚したことで巻き起こる出来事を描いた、タレク・ブダリ監督・主演のナンセンスギャグ映画。
ヒャッハー・チームの一員として、フィリップ・ラショーのコメディ映画に出演しているが、本作ではじめて監督を担当。フィリップ・ラショーはじめヒャッハーの一員や常連出演者も多く出演している。ヒャッハーシリーズがPOVなどの映像技法に特徴があるのに対して、本作はどちらかというとオーソドックスな笑いを狙っていて、それが成功している。十分に笑わせてもらった。タレク・ブダリ監督の作品は、二作目の『シティーコップ 余命30日?!のヒーロー』を先に見ていたが、本作のほうが完成度や面白さの点で優れている。
タレク・ブダリ、フィリップ・ラショーとともにメインキャストとして出演しているのが、シャルロット・ガブリ（フレッドの恋人役）とアンディ（ヤシンの同級生で元恋人）。シャルロット・ガブリはスイス出身のコメディアンで、ヒャッハー・シリーズにも脇役で出演しているが、本作ではじめてメインキャストに抜擢。なかなかいい味を出している。一方のアンディは演技にちょっとぎこちなさが残っていて、女優ではなくモデルなのかなと思って見ていたが、実はフランスの人気ユーチューバーである。
