リョウ

ディナー・イン・アメリカのリョウのレビュー・感想・評価

ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)
2.7
ただのガールミーツボーイ映画ではない。イカれガール、ミーツ、ファッキンボーイ映画である。
パティは少しトロくて頭も弱いシャイな女の子。通りすがりの人達からもバカにされるしバイトもクビになるし友達もいない。
ある日パティは警察から逃げ回っているサイモンという不良少年に出会い、何故か彼をかくまうことになる。このサイモンという少年、放火はするし麻薬中毒者だしすぐ人にケンカを売る超問題児。
最初このサイモンがひたすら怒鳴り続けていてすごい不快だった。ともかくうるさいのだ。
そんなサイモンにパティは終始振り回される。普通に考えたら何でこんなアホんだらの言うことを聞いてるのか理解に苦しむのだけどそこは女の子。ちゃっかり心の奥ではチョイ悪男子に興味津々。
しかーし、このサイモンには実はとんでもない秘密をかかえていた!
ここから急に映画は急展開を見せる。というかパンクロック映画に姿を変える。
サイモンの正体を知った時のパティの表情。そしてサイモンも気が付いてしまう。パティの心の中に潜むパンクロック魂を。
これは人生に絶望を抱えていたパティが本当の自分を見つけるエージェント覚醒物語でもある。
そして彼女は本当の愛を見つけた、Hopeless Placeで。
あんな不快な思いをしていたのに映画を見終わったら心の中はとっても爽やかな気持ちで満たされていた。
全てのパンクロック女子に幸いあれ。
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