オーソドックスに、あまり面白くなかった。
何がハマらなかったとかではなく、単純に退屈した。117分という上映時間をしっかり確認して見始めたのに後半長く感じすぎて何度もこれで終わりか?いやまだ続くんかいモーメントがあった。結局、本当に終わったタイミングもあまり終わった感がなく、それ以前にもっとラストっぽく感じたところが多くあった。
まずこれはヲタクに共感する映画ではないです。それはハッキリと分かりました。そもそも少し前の時代の話だし、ヲタク自体の社会的なイメージが今とは少し違っているので共感を求めるとすぐに違和感を感じる。だからと言って懐古するものとも感じにくい。
物語性の有無はそれほど重要ではないが、そもそもどのキャラクターもあまり好きになれなかったのがこの映画を好きになれなかった最大の理由だった。まず主人公の松坂桃李はけっこうフラフラした挙句、なんとなくまた音楽活動に戻って何故かいい感じになるし、仲野太賀はシンプルに嫌なやつで関わりたくないと思ってしまったし。
「あいつ、いっつも怒ってたよなぁ」って肯定的に嫌なやつのことを語る友達も、いやそれ何がいいん?ただただウザイやんと思ってしまったし。
やたらお客さんを呼べるファンクラブも、なんかうまくいくバンド活動も、全部全部、本当の人生を描いているとしたら不気味過ぎた。あまりに不可解だったけど、最後謎に二度繰り返されるあるシーンのせいで全て仲野太賀の妄想だと思ってしまった。作者の意図とは全然違うとしても、僕の中ではそれならば少し腑に落ちた。
でも、そうだったとしても退屈だったことに変わりはない。ただただ僕は合わなかったです。
あと、欲を言えばせっかくハロプロファンクラブの映画だと思って観に行ったので、もう少しハロプロに関することを色々知れると良かったな。
ハロプロ全然知らなくても確かに楽しめるけど、それはいい意味ではなかった。だってそもそもハロプロに物語の必然性はあまりなかったから。後半なんてほぼほぼハロプロ関係ない話だった。
僕はハロプロ全然知らずに見てこの映画にハマれなかったけど、逆にハロプロファンの感想がすっごく知りたくなった。