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泣く子はいねぇがのshokenのネタバレレビュー・内容・結末

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

終盤のなまはげのシーンが良かった。

家の中から元妻が出てきて、まず状況を理解し、訴えるように叫ぶ主人公に対して言葉を使わない数十秒があり、最終的に主人公の意を汲んで家の中に入れる。その数十秒間が、本当に良かった。主人公は、もうよりを戻せないとわかっていただろうし、元妻もきっとこれが何かの最後だと感じたんだと思う。あのシーンで、余計な台詞を入れないでくれてよかった。吉岡里帆の演技、良かったです。

浦島太郎のときに、主人公にはどれが娘かわからないという辛さがあっただけに、成長した娘と初めて対面するシーンは感慨深かった。だけど、娘は自分をなまはげとして認識していて、しかも現在の父親の膝の上に居るっていう切なさ。

それまで、何か後ろめたさを感じて、前にも後ろにも進めないような生き方をしていた主人公だったけど、これで何かを吹っ切って新たに進めるんだと思う。
ちょっと自分を重ねてしまった笑

ちょいちょい入る笑いがほぼ全てヒットした。「ちょっとー」とか。

さりげなく笑いをとるシーンの太賀の演技が上手かった。もうチョロの息子とか二世俳優とは呼ばせない!と言わんばかりの。
太賀はやっぱりいい役者です。

一日経ってパンフを買わなかったことを後悔し始めた。
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