Wata

泣く子はいねぇがのWataのレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
4.2
"それなりの"覚悟じゃ大人になれない。

子供のまま大人になった男の、過去へのけじめと未来への祈り。
大人になりきれない大人へ、荒波のようなエネルギーをぶつけてくる映画でした…!


いやぁ、、、
覚悟を決めたラストシーンの対峙はエネルギー凄まじかった…!!!
体温上がるし息は上がるし目頭熱くなるし。
そして、エンドロールに入ったことにも気づかずに放心状態…。

後悔、不甲斐なさ、諦め、覚悟。
全て入り交じった太賀の叫びに、体の奥の奥から熱が込み上がってきました…!

ラストシーンがすごいと聞いて、期待して観に行ったのですが、それを遥かに上回ってくるラストでした。



お祭りの燃え上がるような熱量ってやっぱりいいですね。
今年はコロナで軒並みなくなってしまったけれど、節目って大事。

伝統行事のなまはげ祭りと、しんしんとした冬の空気感が、年の瀬に見るにはピッタリでした。


なんとなく歳を重ねて気づけば大人になっているんだろうな、と漠然と思っていたけれど、大人になるってそんな簡単なものじゃない。
過去の自分との決別だったり、未来への確固たる決意が絶対に必要ですね。

たすくが怒られ諦められる度に、観ている自分の不甲斐なさも突きつけられているようで、心に刺さりまくる映画でした。



"泣く子はいねぇが"

未来への祈りであり、自身への覚悟と戒めの言葉。

しっかり覚えておこう。
Wata

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