シネラー

事故物件 恐い間取りのシネラーのレビュー・感想・評価

事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)
2.5
悪い意味で気になっていた
ホラー映画であり、
期待値は低めの初鑑賞。
ホラー的な怖さとは全く違う部分で
楽しめた映画だった。

事故物件住みます芸人・松原タニシ
の体験談である書籍を映画化した内容だが、
事故物件を一軒づつ巡っていく
オムニバスのような物語展開で、
映画というよりもドラマを観るような
印象を受けた。
その上で、主人公が芸人という事もあってか、
作風の所々にユーモアな笑いがある
展開になっているのは良かったと思った。

しかし、怖いと思う部分が個人的には
全編皆無なホラー映画だった。
劇中では4件の事故物件が紹介されるが、
3件目までは普通の心霊ドラマで、
4件目は突飛なオカルト・ファンタジー
で受け止められなかった。
その4件目だけ、鬼太郎やぬ~べ~が
ヒーローのように登場しかねない
世界観になっており、
もはやコメディ映画の類いだった。
物語としても、"笑い"を届ける芸人
として事故物件に住む事での笑いは
果たして良いのか問題提議されるが、
結局は曖昧に終わったように感じられた。

TVで放送されれば、
それなりに観て楽しめる作品だと思うが、
それはあくまで作品内のシュールさを
楽しむ内容となっている。
何故に昨今の大作Jホラーは、
これ程までの怖さの半減とコメディ化を
辿っているのか、
そう感じざるを得ない鑑賞だった。
シネラー

シネラー