夢と現実の境目がなくなった女のスリラー。
ある日見た白い部屋に横たわる夢、その日を境に身に覚えのない形跡、記憶の空白、自分がクローンだという不安感･･･
正常な者なら共感する箇所もない。
ただ支離滅裂、なぜそうなのか理解不能。
それがこの精神の病い。
この病気の知り合いがいたが、発作がなければ至って普通の人、劇中のサラも愛想の良い手芸店店員、だがひとたび妄想が始まると自制が効かなくなる。
これは客観的目線がなく患者の主観で進行するので、観てる側が精神状態を擬似体験できる部分がユニーク。
しかし、
病気とばかり思っていたラスト、「未知との遭遇」や「フォースカインド」ばりのアブダクション。
それも妄想ということで片付けるのか？
徐々に壊れていく様子を主演アリソン・ブリーが怖いくらい見事に演じていて素晴らしかった。
人間の精神世界の神秘、下手なホラー作品よりも怖かった。
監督 ジェフ・ベイナ
キャスト
アリソン・ブリー
デビー・ライアン
ジョン・レイノルズ
モリー・シャノン
