やまもとしょういち

マーベルズのやまもとしょういちのレビュー・感想・評価

マーベルズ(2023年製作の映画)
3.2
『ブラックパンサー』以来、MCUの新作は公開初日に観るようにしていたけれど、自覚している以上に気持ちが離れているのか、今回は公開後2週間以上経って劇場へ。

ドラマシリーズとしては大傑作だった『Ms.マーベル』に打ち震えた身ながらも、終始没入することができなかった(『キャプテン・マーベル』も大好きだったのに…)。

作品の位置付け的に仕方がないと思うけれど、MCUへの文脈依存度がこれまでの作品と比較してかなり高いように感じられたのが、まず残念だった。

冒頭、カマラ・カーンの描いたコミックを使った映像演出は最高だったし、それに加えて3人もいる主要人物をうまく活かしたバトル描写もよかったのだけれど、それ以外はなんだか既視感のあるような冴えない映像、展開が続き、キャロル・ダンバース、モニカ・ランボーのキャラクターとしての掘り下げも中途半端で最後まで物語に惹き込まれることはなかった。結局は「MCUという巨大な物語の一部」というような印象でこれでは監督も俳優も報われないよな、と勝手なことを思ったりしました。