バンバンビガロ

スイング・ステートのバンバンビガロのレビュー・感想・評価

スイング・ステート(2020年製作の映画)
2.7
アメリカの政治に関するコメディ映画。
特に事前情報なくタイトルからアメリカの二大政党制についての風刺としてみていたのだがそれにしては風刺の切れが悪い。共和党・民主党の各陣営の描き方もぼんやりしてるし候補者のキャラクターが全然描写されないのは問題だ。と思っていたら最後にどんでん返しがありこの映画が風刺の対象としていたのは実は選挙戦とそれにまつわる金の問題だったということが明らかになる。なるほどそういうことだったのかと思い返してみたがそれにしてもあまりよくできた映画とはいいがたい。
選挙自体を風刺したいならもっと選挙自体の汚さやえげつなさを描くべきであるがそこが現実の選挙戦を下回っているので前振りとして十分に機能していない。主人公で選挙参謀のゲイリーも問題のある人物だがあくまで善人の範疇であり、それが一方的に騙されるというのは後味の悪さが残る。なによりオチの振りのために本編全体の面白さが犠牲になってる点が一番よくないと思う。
とはいえそれなりに意外性のある話ではあったし、話の主題にはかなり同意できる。何よりこういうテーマで一本の劇映画を作ってしまえる環境には羨望を感じる。
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