認知症ってこんな心細い世界に生きているんですね…
見知らぬ人が娘だと名乗り、他人にここはあなたの家ではないと告げられ、朝だったのにもう夜で、いつの間にか知らない場所にいる。
私はかつて祖父母と父が、そして現在は母が時々この不可思議な世界に迷い込んでは、キツネにつままれたような顔をしているのを見ているので、
前半からすでに泣きそうなシーンがいくつかあり、ラストは涙を止めることができませんでした。
認知症の人は聞き分けのない子供のようでありながら、成長せずむしろ退行していくだけでこの状態がいつまで続くのか先も見えず…
身内より他人が仕事として接する方がむしろ優しくできるのかもと改めて感じました。