祖父の葬儀に参列するために、伯父とその恋人とともに帰郷する少女の視点から、家族のあり方をリアルに見つめた作品。
優しく楽しいフランクおじさんが人知れず抱えている心の傷。
父親との確執、若かりし頃の後悔、ゲイという自覚と社会からの疎外感。
家族に受け容れられない哀しみと葛藤を描きつつ、誰にでも居場所はあるという希望を描いている。
ただそこに必要以上の綺麗事はなく、100%純粋に受け容れられるわけではない。
家族一人ひとりがそれぞれなりの温度と方法で受け容れていく。
ウォーリーのキャラクターがいい。
チャーミングでお調子者のようで、底知れぬ愛でフランクを献身的に支える優しさと強さを持っている。
ポール・ベタニーの演技は見事。