ゆみモン

キネマの神様のゆみモンのレビュー・感想・評価

キネマの神様(2021年製作の映画)
4.3
やっと公開日を迎え、やっと観ることができた。
もともと原田マハの原作小説が好きだったが、そのままでは映像化には向かないストーリーだと思っていた。それを、原田マハも承諾の上で、山田洋次監督が、新しい物語として再構築してくれた。
さすが山田洋次監督、映画を愛する人々の想いを見事に表現してくれた。
ジュリーは、見事に“ダメ親父・ゴウ”を演じていた。私は、志村けんより良かったのでは?と思った。
代役を引き受けるにあたり、ジュリーは「志村けんに似せるのではなく、自分はこのままの風貌で自分のゴウを演じる」と山田監督と話していたそうだが、物凄く悩んで役作りをしたんじゃないかな~と感じた。
志村けんに似せても似せなくても、どう演じても様々な批判が出るであろうこの代役を引き受けたこと、それだけでジュリーは凄いのだ。

山田監督も、映画への想い、志村さんへの想い、コロナ禍のこと…とあれこれ詰め込みたくてゴチャゴチャしてしまった感はある。が、久しぶりにあらゆる年代の人が安心して観られる映画だと思う。