キネマの神様(2021)
山田監督の作品をちゃんと見るのはもしかしたら初めてかも知れない。ずっと見たかった一本。
駄目親父すぎる今と、青春を謳歌しまくりな映画マン時代を行き来しつつ、1度はバラバラになりかけつつも映画を通じて家族の絆を強くしていくのがエモーショナル。
平たくいえばサラ〜っと見れてしまうので、退屈な印象になる人もいるかもしれない。
でも見てる人間が想像で補完できるように、表現に余白が持たせてあるというかセリフですべてを言っちゃわないようにしてる風に感じた。
ゴウを放っておけない淑子の優しさと、淑子がテラシンと一緒になる世界線に触れて彼女を幸せに出来ないんじゃないか(幸せに出来なかったんじゃないか)と葛藤する過去と現在のゴウが、結婚後の50年間も語ってるような気がして。
沢田研二の演技も、どうしても志村けんが演じてるように見えてきて("演じてたら…"ではなくね)、受賞パーティーのくだりとかは混み上がってくるものがあった。