このレビューはネタバレを含みます
「若いのに小津さんの映画がいいというのは、
よほどひねこびた奴ですね。」山田洋次談。
『キネマの神様』なんて何の捻りもない
浅はかな題名だと思ったら、原田マハか。
昔、同僚に勧められて読んだことあるけど、
その後は一作も読んでない…。
日本を代表するサラリーマン映画監督山田洋次。
小津安二郎よりも黒澤明を敬愛していた
山田洋次が、松竹ヌーベルバーグに参加せず、
松竹伝統の大船調を継承してしまったのは、
人生とは不思議なものですね。
菅田将暉扮する若手監督の脚本が、
『カイロの紫のバラ』のまんまってのが、
山田洋次もそういう作品を作りたかった
のかと連想させる。
しかし、菅田将暉、野田洋次郎、永野芽郁による
童貞メロドラマは、大船調を継承し、『男はつらいよ』を生み出せて良かった思わせるし、寅さんの恋が成就しないのは、山田洋次の性格によるものなのだろう…童貞的なw
若手の頃、小津安二郎を評価できず、
人の業と欲を描き切れなかった山田洋次の
葛藤が垣間見える作品としては興味深い。
北川景子が意外と昭和に合っていたし、
演技なのか素なのか、大根ぽいのも
良かった。永野芽郁はいつも上手だね。
ちなみに山田先生。
「若いのに小津安二郎がいいという
ひねこびた奴」って、俺のことです。
ハタチ過ぎの頃たくさん観たなー。
もちろんVHSで(笑)
小津安二郎のミューズは岡田茉莉子が
好きです。